2012年5月3日。
西九州巡礼もようやく熊本に突入です。
で、まずは阿蘇の麓にある白川発電所に向かうのですが、これが意外とアクセスが悪いのであります。
位置関係はこの通り。
真ん中右寄りに印した発電所が目的の白川発電所です。
一見すると、アクセス良さそうに見えますよね。
国道から川辺に下り、橋を渡ればすぐ物件・・・と誰もが思いそうですが、現実はそんなに甘くない。
そう、肝心の橋が存在しないのであります。
他の地図を見ても同様に描かれていますが、実際は影も形もございません。
幸い少し離れた所に駐車場(地図上のP)があるので、クルマなら一気にそこまで近付けますが、それとて最後は薄暗い林道を歩くしかないのであります。
という事で、その駐車場までやって来ました。
こじんまりとした駐車場ですが、トイレ完備なうえ、タダでございます。
目指す物件はこの先。
案内標識があるので、迷う事は無いでしょう。
と思ったら、いきなりの分岐。
ここは左へ進むのが正解なんですが、予備知識がないと迷うかもしれませんね。
路面状態はこんな感じ。
とんでもない悪路だったらどうしようかと心配しておりましたが、これなら心配なさそうです。
とは言え、倒木には参りました(>_<)
一瞬怯みましたが、右に回り込む事で安全に進む事が出来ました。
暫く進むと再び分岐が現れます。
ここも左へ進むのが正解。
ここからは谷底へ下って行く感じです。
物件が見えてきました。
すぐ向こうにはR57や豊肥線も見えます。
直線距離だとこんなに近いのに、向こうからは物件の姿すら望む事が出来ません。
坂を下りきると、川沿いにこんな物があります。
対岸へケーブルが張られていますが、物資運搬用でしょうか?
これが何なのかよくわかりませんが、恐らくこれが幻の橋の正体でしょう。
そして道の先には物件が。
白川発電所、到着であります。
残念ながら敷地内立入禁止なので、これ以外のアングルで写真を撮れませんが、これだけ近くで拝めたら満足でございます。
ところでこの物件、ネット上ではだいたい「チッソ白川発電所」と紹介されていますが、今は見ての通り「JNC白川発電所」となっております。
「チッソ」とは勿論あの会社の事ですが、「チッソ」という社名ではいつまでも「水俣病の原因企業」という負のイメージがつきまとうため、新たに「JNC」という会社を設立し、水俣病の保障業務を除く全ての事業を移管させたそうでございます。
因みに「JNC」とは、「ジャパン、ニュー、チッソ」の頭文字だとか。
いずれにしてもこの発電所の歴史的価値は、会社が代わっても色褪せる事は無いのであります。
【名称】JNC白川発電所
【住所】熊本県大津町外牧
【建築年代】1914年
【訪問日】2012年5月3日
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