2012年7月22日。
真夏の太陽がギラギラ照りつける中、舞鶴市西端にある貴重なレンガ物件を訪ねました。
旧神崎煉瓦ホフマン式輪窯。
簡単に言うとレンガを焼き上げるための窯でございます。
ドイツ人のホフマンが考案した窯なのでホフマン式と呼ばれていますが、旧来からある登り窯に比べて格段に生産効率が良いため、明治から大正にかけて同様の窯が全国各地に建設されました。
その結果レンガの大量生産が可能となり、我が国の近代建築に多大な貢献をしたと言われています。
1950年頃には全国で50基ほど稼動していたそうですが、その後のレンガ需要の減少や近代的な製造方法の確立により次々と姿を消し、現在はわずか5基を残すのみとなっております。
当然ながら今は稼動しておりませんが、いずれも日本の近代化を支えた貴重な遺産である事は間違いありません。
そんな貴重な物件ではありますが、この土地を所有していた会社が長年放置した挙句倒産してしまったため、つい最近まで倒壊寸前の廃墟と化しておりました。
幸いにして今は新しい所有者も決まり、少しずつではありますが保存修復へ向けた取り組みが進められています。
今後どのような形で再生公開されるか今から楽しみですが、それにはまだ暫く時間がかかるでしょう。
また、この日は突然の訪問にもかかわらず快く敷地内に入れていただき、間近で物件を見せていただけた事に、この場を借りて御礼申し上げます。
【名称】旧神崎煉瓦ホフマン式輪窯
【住所】京都府舞鶴市西神崎
【建築年代】1912~1925年
【訪問日】2012年7月22日
登録有形文化財
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